よくあるご質問

遺産相続問題よくあるご質問

正しく知っていただくために弁護士がお答えします

「相続の手続きはいつから始めればいいの?」「いくらの財産から税金がかかるの?」「 相続の順番は? 遺言書の保管方法はどうすべき? 」なんとなくわかったつもりでいても、実は正しく理解していなかったということも・・・。
そこで、相続や遺言についてより深く、正しく知っていただくために、よく寄せられる質問や疑問をピックアップしてみました。

遺言編

遺言書が特に必要なのは、どんな人ですか?
誰でも必要ですが、特に法定相続と違う指定をしたいときと、子どものいないご夫婦の場合は必須です。

【遺言書が必要なケース】
  • ・法定相続以外の分け方をしたい
  • ・事実婚、内縁関係である
  • ・離婚や再婚をして前妻(夫)の子供がいる
  • ・未婚か、結婚していても子供がいない
  • ・夫に隠し子(認知した子供)がいる(かもしれない)
  • ・遺贈、寄付をしたい
  • ・財産が自宅だけで、預金が(あまり)ない
  • ・相続人が多い
  • ・借金が多い
  • ・相続人同士の仲が悪い
  • ・家業を継いでいる相続人がいる
  • ・素行不良の子供を相続人からはずしたい
  • ・兄弟の一方に、学費や家を購入する際の頭金などで多額のお金を与えた
  • ・特定の子供だけが親と同居したり、親を介護した
  • ・相続人の生活の状況にかなり差がある
  • ・相続税や代償金を払えない相続人がいる
  • ・父(母)が亡くなり、一次相続があった
  • ・先祖伝来の土地を分割せず守ってほしい
  • ・子供がみんな都会で独立し、田舎の実家を継ぐ人間がいない
  • ・介護をしてくれたお嫁さんに報いたい
  • ・認知症の妻や障害のある子供など、世話が必要な人がいる
遺言書があったら、そのとおりにしなければだめですか?
相続人全員の同意があれば、自由に変えられます。遺産分割協議で相続人全員が納得して意見が一致すれば、遺言書に指定された内容と違う分け方をすることもできます。もちろん法定相続分にもしばられません。
遺言書が出てきたら、まずどうするべきですか?
公正証書遺言以外は家庭裁判所に申し立てをし、検認を受けます。
もし遺言書に封がされていたら、勝手に開けないでください。封印された遺言書は家庭裁判所で行う検認手続きの場で開封します。勝手に開封しても遺言書は無効にはなりませんが、違反すると5万円以下の過料(罰金のようなもの)に処せられます。検認をしなかったときも同様です。
検認を受けるには、相続人全員の戸籍謄本、遺言者の出生から死亡までの戸籍(除籍、改製原戸籍)、800円分の印紙と連絡用の切手などが必要です。
遺言は必ず作成しなければならないのですか?
遺言の作成は、各人の自由とされています。多くの経験から言うと、遺言は作成したほうが相続争いのかなりの割合を減らせることができます。
遺言書の書き方で注意したほうがいい点は何ですか?
遺言の種類に応じた注意点はこちらをご覧ください ≫
自筆証書遺言の場合は、全文自筆、署名押印を入れる、特定の日付を記載する、終始した場合は訂正印や加除字数を欄外に明記することが必要となります。
市販の遺言ノートに記入すれば遺言と認められるでしょうか?
法律は全文自筆で記載することを要求しているので、財産を記入するだけの遺言ノートでは法律上の遺言とは認められません。
遺言書の書き方はどうしたら良いでしょうか?
こちらのページをご覧ください ≫
遺言はどこに保管したら良いですか?
遺言を作成しても、亡くなった後に相続人が気付いてくれないと意味がありません。信頼できる人や専門家に遺言書を預けて保管してもらうのが良いでしょう。
自筆証書遺言と公正証書遺言のどちらが良いのでしょうか?
保管の確実性、検認手続が不要である点等から、公正証書遺言が望ましいでしょう。
遺言書の検認とは何ですか?
自筆証書遺言の場合、遺言書の書かれた紙の種類やペンの種類などを裁判所が確認する作業です。検認手続きを経ないと不動産の登記手続き等ができません。
公正証書遺言の場合には、検認手続は不要です。
封筒を開けると故人の遺言が入っていました。この遺言は有効なのでしょうか?
遺言書本体が法の要求する要件を満たしていれば、開封しても遺言は有効です。
ただし、開封した点で過料の制裁を受けることと、他の相続人から遺言をすり替えたなどというあらぬ疑いをかけられる恐れがあります。
公正証書遺言の作成はどうしたら良いですか?
こちらのページをご覧ください ≫
遺言の執行者は遺言書中で記載したほうが良いでしょうか?
遺言執行者がいないと、遺言の内容が実現できません。遺言執行者を選任するのが望ましいでしょう。